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COLUMN

技術コラム

  • 2026.08.31

    トリミングプレス, バリ取り

    【意外な落とし穴!?】なぜアルミダイカストや亜鉛ダイカストのメッキは失敗しやすいの?原因は「バリ取り」にある!?

    1. なぜ?キレイにメッキをしたはずなのに剥がれてしまう理由

    ダイカスト部品や精密金属部品にメッキ加工をした際、こんなトラブルで困ったことはありませんか?

    • 「メッキをしたあと、ペロッと皮がめくれるように剥がれてしまった……
    • 「表面に小さなブツブツや針のようなトゲができてしまった……」
    • 「組み立てのときにフチの部分からメッキがボロボロ落ちてしまう……」

    「メッキ屋さんのメッキが悪かったのかな?」と思われがちですが、実は原因はメッキ工程ではなく、その前段階の「バリ取り(仕上げ加工)」にあることも

    アルミや亜鉛のダイカストにはその製造工法から巣穴と呼ばれる小さなピンホールが表面上に発生してしまうことが多くあります。

    そこにうまくメッキがのらなかったり中に溜まった空気が後々めっきを阻害してめっき不良を起こすことも多いのですが、今回は意外な落とし穴で「バリ残り」に着目して解説していこうと思います。

    難しい専門用語を使わずに、「なぜバリが残っているとメッキが失敗してしまうのか」を分かりやすく解説します!

    2. バリがメッキを邪魔する2つの理由

    なぜバリがあるとメッキがうまくのらないのでしょうか?身近なものに例えて説明します。

    ① 「角のバリ」=「シールの端っこにゴミがついている状態」

    スマホの保護フィルムやシールを貼るとき、端っこに小さなホコリが入ると、そこから空気を入れてペロッと剥がれてしまいますよね。

    メッキも全く同じです。部品のフチに目に見えないほどの小さなバリが残っていると、そこからメッキの膜が浮き上がってしまい、簡単に剥がれる原因になってしまうのです。

    メッキ剥がれや浮きの原因となるアルミダイカスト部品のフチの微細なバリ
    部品のフチに残ったわずかな微細バリが、メッキ皮膜の浮きや剥がれを引き起こす最大の原因になります。

    ② 「突起バリ」=「避雷針(ひらいしん)のように電気を集めてしまう」

    メッキ加工の多くは、電気の力を使って金属の膜をコーティングします。

    電気には「とがった場所に集中して集まる」という性質があります(雷が避雷針に落ちるのと同じです)。

    部品にとがったバリが残っていると、そこにだけ電気が集中してメッキが分厚く付きすぎてしまい、針のようなトゲ(ブツ)ができてしまうのです。

    以上のような原因でめっき不良が起きているかも知れません。

    そこでバリ取りメーカーの意見を述べていきます。

    3. メッキ不良をゼロにする!「前処理仕上げ」のプロの技

    メッキ加工を成功させるためには、メッキ屋さんに渡す前の「下地づくり(バリ取り・研磨)」が命です。

    ただバリを削り落とせば良いというわけではありません。プロの現場では次のような工夫をしています。

    対策1:フチの角(エッジ)をほんの少し丸める

    バリを取るだけでなく、フチの角を「なめらか」に丸める(面取りする)ことで、メッキ液が均一に回るようになります。

    対策2:手作業による「徹底的なバリ取り」

    機械による一括処理(ブラストやバレル研磨)だけでは、複雑な穴の奥や小さな隙間のバリを取りきれません。職人の手作業でしか落とせない限界のバリを削り落とすことが重要です。

    メッキノリを良くするために手作業で角を丸めバリ取りをする研磨員
    機械加工では落としきれない微細なバリを熟練の研磨員が1分1秒手作業で仕上げ、メッキが乗りやすい下地を作ります。

    4. 矢内製作所の「メッキ前バリ取り・仕上げ」が選ばれる理由

    私たち矢内製作所は、ダイカスト部品のバリ取り・仕上げ加工の専門会社です。

    理由1:熟練研磨員10名による確かな手作業技術

    当社には、10名のベテラン研磨員が在籍しています。複雑な形状の部品や、機械では刃が立たない交差穴のバリも、1点1点丁寧に手作業で仕上げます。

    理由2:トリミングプレス+手仕上げの「高品質&低コスト」

    大きなバリは自社のプレス機で一気にカットし、細かな仕上げだけを手作業で行うことで、手作業ならではの高品質を保ちながらコストを大幅に抑えることが可能です。

    「パテで巣穴を埋めて欲しい・・」

    「表面処理がのりづらいから素材を荒らして欲しい・・」

    「工程が多いので効率化したい・・」

    「キズ、打痕が原因によるメッキ不良が多発していて困っている・・」

    「サンプルが欲しい・・」

    実際にお客様の課題に寄り添い、歩留り改善をさせていただくことで、数多くのお客様にお喜び頂いております。

    理由3:ルーペ検査(目視チェック)の安心感

    作業後は、ルーペ(拡大鏡)を使って検査を行います。目に見えないレベルの「倒れバリ」や「残存バリ」も逃さずチェックしてから納品いたします。

    5. まとめ:メッキの品質で悩んだら「前処理のバリ取り」を見直そう!

    「メッキの剥がれやブツブツが治らなくて困っている」 「メッキ前の仕上げを安心して頼める会社を探している」

    そんなときは、ぜひ一度矢内製作所にご相談ください!

    製品の図面や写真をお送りいただければ、「メッキが剥がれない最適な仕上げ方法」をスピーディにご提案いたします。

    執筆者プロフィール

    矢内製作所スタッフ
    矢内製作所スタッフ
    笹本 励 / 有限会社矢内製作所 工場長

    アルミダイカストおよび各種精密金属部品の仕上げ・バリ取り現場に20年以上携わる、仕上げ加工のプロフェッショナル。複雑形状部品や精密部品のバリ取り・研磨を手掛け、製造現場における二次バリ、寸法不良といった課題を現場目線で解決。
    現在は熟練研磨員を束ねる工場長として、トリミングプレス機と職人の手作業を掛け合わせた「不良率ゼロ・高品質仕上げ」の品質管理および現場指揮を担当。今ままでの経験を基にバリ取りに関する様々な疑問・基礎知識から専門的な内容まで「誰にでもわかりやすく」を主体に執筆しています。